プロジャグラーになるということ

第17回 プロジャグラーになるということ

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今週末(11/23、24)、山陰地方のパフォーマーが集結し「松江が、ジャグる日」というイベントが開催されます。

パフォーマーが中心となり、たくさんの方に支えられながら形になっているイベントです。
昨年参加させていただきましたが、山陰パフォーマーの熱が感じられるとても素敵なイベントでした。
そして、今年も参加させていただきます。



そんな訳で、この原稿を書いている今も、心が松江に向かっております。
「松江が、ジャグる日」は、地域の活性にパフォーマーとして貢献できないか、という思いも込められています。


その思いが多くのひとを巻き込む求心力になっています。
プロのジャグラー/パフォーマーが社会との接点を持ち、アクションを起こして行く。


「プロ」として活動して行く上で、「外」を意識することはどのような活動であれとても大切です。



今回は、「外」と接点を持つ、ということを踏まえて、改めて改めて「プロジャグラーになる」というのはどういうことなのか、考えてみましょう。


松江が、ジャグる日イベント「松江が、ジャグる日」の様子

「プロ」というのは、専門知識・技術でもって顧客に対して価値を提供するひとのことです。
「プロジャグラー」と名乗るからには、「ジャグリング」に関する技能や知識が深い事はもちろんですが、それでけでは社会の中で「価値」は生じません。

本コラムでは、今までジャグリングが職業となりうる場を取り上げてきましたが、自分の強み・資質と組み合わせる事で、自ずと目指す方向、すなわち提供できる「価値」は変わって来ます。



例えば、ショーマンとして生きて行くにしても、その方向性は様々です。

ひとを笑わせる事が得意なひとはコメディージャグラーを目指すとよいかもしれません。
ひとに驚きを与える事に喜びを覚えるならば、テクニカルなジャグラーとしてステージに立つのがよいでしょう。
以前みた映画や舞台で覚えた感動を伝えたい!というひとは、アーティスティックな表現や作品つくりに取り組んでみると華を咲かせることができるかもしれません。



また、ショーマンとしてでなくても、ひとと接するのが好きであったら、ジャグリングを教えることもひとつの選択肢です。
また、知識欲が強ければ、文筆業などもよいかもしれません。そして、たくさんアイディアがわいてくるなら、プロデューサー業というも道です。



自分の「中」にあるものを意識することで「プロ」としての「価値」がうまれ、そのときにはじめて社会との接点を持つ機会を得ることができます。

「プロジャグラーになる!」 と強い決心を抱き、まさに一歩を踏み出さんとする時に、一度今の自分にあるものをみつめてみましょう。そこからうまれるものを大切にして、「外」に対してアクションを起こす。

その経験を通して「自分」は常に更新されて行きます。そこからうまれたものを、また大切にする。
このらせん階段をのぼり続けることで、はじめて自分の「外」から求められる存在、すなわち「プロジャグラー」になって行きます。



「プロジャグラーになる」というのは、そのように自分を見つめ続け、自己を磨いて行く覚悟がいることです。

ハードパンチャーしんのすけ

プロジャグラー。日本のデビルスティックのパイオニアとして、エンターテイナー、インストラクター、
プロデューサーとして、日本全国で活動中。
  • 【受賞歴】
    アクア大道芸フェスティバルふれあい賞(2002)
    日テレArtDaidogeiグランプリ優秀アーティスト賞(2004)
  • 【活動】
    ジャグリング講師---関東にて6教室展開中。
    ジャグリングイベントプロデューサー---現在は月に一回のライブ公演「門仲ジャグリングナイト」主催。
    被災地応援パフォーマンス団 代表---東日本大震災被災者に「パフォーマンスで笑顔を届けよう!」と
    プロジェクトを立ち上げました。 http://playforjapan.info
  • 【出版等】
    教則本「デビルスティック大全」
    DVD「FantasticDevilstick」
  • 【メディア出演・掲載】
    フジテレビ「笑っていいとも!」(2005)日本テレビ「赤鼻のセンセイ」(2009)NHK「極める!」(2010)
    読売テレビ「教育ルネサンス~東大解剖」(2007)サンデー毎日(2009)FRIDAY(2009)
    DVD『LICENSE vol.TALK SHINAGAWA』特典映像出演(2011)
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